昼下がり
ボクの前を歩く おじいちゃん
肩を落として歩く
その背中に
ひとつ虹がかかったのを見た
どこまでいっても
光しか見当たらない
そんな時が消えてしまう前に
網膜でキャッチして!
昼下がり
まばたきもしないで おねえさん
涙あふれて
その一粒
そっと月が拾ったのを見た
どこまでいっても
光しか見当たらない
そんな時が消えてしまう前に
網膜でキャッチして!
昼下がり
ブランコで揺れてた ひとりきり
あなたの名前つぶやいた
その吐息が
黄色い蝶々に変わったのを見た
どこまでいっても
光しか見当たらない
そんな時が消えてしまう前に
網膜でキャッチして!
詩・曲:小泉やよい
収録アルバム『cure』(2020年)